
1. AHAとは?(グリコール酸・乳酸の違い)
- **AHA(アルファヒドロキシ酸)**は角層の結びつきをゆるめ、古い角質をやさしくオフする成分。
- グリコール酸:分子が小さく、実感が出やすい反面やや刺激的。毛穴まわりのごわつきに◎
- 乳酸:保湿性がありマイルド。敏感寄り・乾燥しやすい人の角質ケア入門に◎
狙える変化:キメの均一化、肌表面のつるん感、くすみの軽減、後続美容液のなじみUP。
2. 濃度・pH・剤形の選び方
- 濃度の目安(家庭用)
- 初心者:5%前後(乳酸は特に始めやすい)
- 慣れてきたら:8–10%
- 上級者:10–15%(頻度を控えめに)
- pH:弱酸性~やや酸性。数値が低いほど効きが鋭く刺激も増えやすい(製品仕様に依存)。
- 剤形:
- トナー:薄く面でのせる/全顔向き
- セラム:Tゾーンや頬のざらつきにピンポイント
- マスク/パッド:週1–2のスペシャルケア
3. 使い方(順番・頻度・時間帯)
- 順番:洗顔 → AHA → 水分保湿(ヒアルロン酸等) → セラミド乳液/クリーム → 日焼け止め(朝)
- 頻度:週1–2(隔日)→ 肌が慣れたら週2–3。毎日使いは上級者のみ。
- 時間帯:初期は夜推奨。朝使うならSPF徹底。
- 塗り方:こすらず押さえ塗り。乾きやすい部位は量を減らす。
初期反応:軽いピリつきは起こり得る。赤み・ヒリつきが数日続く場合は頻度/濃度ダウン。
4. 相性(併用のコツ)
- 一緒にOK:ナイアシンアミド、セラミド、パンテノール、ペプチド、トラネキサム酸、アゼライン酸(通常濃度)
- 分ける/別日:レチノール、高濃度BHA、過酸化ベンゾイル
- 例)月:AHA/水:レチノール/金:休息
- ビタミンC:同時OKな製品も多いが、刺激日は時間を分けると快適。
5. 肌悩み別ミニルーティン
くすみ・ごわつき(普通~混合)
- 夜:洗顔 → グリコール酸 5–8% → ナイアシンアミド → セラミド乳液
- 朝:ビタミンC → 軽い保湿 → SPF50+
- 週1でマスク or パッド(こすらない)
乾燥寄り・敏感寄り
- 夜:洗顔 → 乳酸 5% → すぐにセラミド+パンテノール → クリーム
- 朝:CICAトナー → 乳液 → SPF
- 刺激を感じた日はAHA休止して保湿重視
毛穴のキメ・化粧ノリ改善
- 夜(隔日):AHA 8–10% → ヒアルロン酸 → セラミド
- 翌朝:ビタミンC → ナイアシンアミド → SPF
6. 期待できる変化と目安
- 手触りのつるん感:1–2週間
- キメ・透明感:2–4週間
- 小じわ見え:4–8週間(保湿と並走)
※個人差あり。炎症性ニキビの悪化時は医療機関へ。
7. よくある質問(サクッと)
Q. しみる/皮むけが出る
A. 濃度/頻度を下げ、濡れた肌に塗らない。直後は水分→セラミド厚め。
Q. 朝は使ってOK?
A. OKだがSPF必須。日中ヒリつくなら夜へ移行。
Q. 妊娠/授乳中は?
A. 一般に低濃度AHA外用は問題が少ないとされるが、不安なら医師へ相談。
Q. AHAとBHAは同時?
A. 併用可能な処方もあるが、最初は別日にして肌反応を確認。
8. 購入時チェックリスト
- 成分表に Glycolic Acid/Lactic Acid と濃度(%)
- 低香料/無香料・低アルコール(刺激リスク低減)
- 併用しやすいナイアシンアミド/セラミドのライン有無
- パッド製品は酸度・摩擦感を確認(“こすらない”前提)
9. うまくいかない時の見直し
- 刺激が続く:乳酸へ切替/濃度を下げる/週1–2へ
- 効果が薄い:最低4週間継続。点で塗っていたら薄い面塗りに変更
- 乾燥する:直後の水分→セラミドを増量/仕上げに軽いオイル
まとめ
AHA(グリコール酸・乳酸)はくすみ・ごわつき対策の定番。5–10%を週1–3からはじめ、水分→セラミドで守りを厚く。ナイアシンアミドやビタミンCと穏やかな併用で、キメと透明感をコツコツ底上げしましょう。

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