1. サリチル酸(BHA)とは?何に効く?
- 脂溶性のため皮脂と馴染み、毛穴内部まで届きやすい角質ケア成分。
- 効果:角栓の軟化・排出サポート、コメド(白/黒)の予防、Tゾーンのテカリ・ざらつき改善。
- ターゲット:脂性〜混合肌、毛穴詰まり、繰り返す小さなニキビ。
2. 濃度・pH・剤形の選び方
- 0.5–1%:入門・敏感寄りの肌向け(毎日〜隔日OK)
- 2%:詰まりが気になる人の主力(隔日〜週3から)
- pH:弱酸性域の処方が一般的(詳細は製品仕様に依存)
- 剤形:
- 化粧水/トナー:広範囲に薄く
- セラム:Tゾーン中心のポイント使いもしやすい
- マスク/パッド:頻度を週1–3に制限して使う
3. 使い方(順番・頻度・時間帯)
- 順番:洗顔 → BHA → 水系保湿(ヒアルロン酸等) → セラミド乳液/クリーム → 日焼け止め(朝)
- 頻度:週2–3 → 隔日 → 毎日(肌に合わせて止めどきを作る)
- 時間帯:朝夜どちらも可。初期は夜がおすすめ。
- 塗布法:Tゾーンなど詰まりエリアは薄く重ね、頬など乾きやすい部位は量を控える。
初期反応:軽いピリつき・一時的な乾燥は起こり得る。赤み・ヒリつきが数日続く場合は頻度/濃度を下げるか中止。
4. 相性(併用のコツ)
- 相性◎(同時OK):ナイアシンアミド、セラミド、パンテノール、アゼライン酸(通常濃度)、ビタミンC誘導体
- 時間を分ける/別日:高濃度AHA(グリコール酸/乳酸)、レチノール、過酸化ベンゾイル(乾燥・刺激が強まりやすい)
- 例)月・木:BHA/火:レチノール/土:休息 のように分散
- 保湿の重ね:BHAの直後は水分→セラミドで“しみ対策”
5. 肌悩み別ミニルーティン
脂性肌・角栓・黒ずみ
- 夜:洗顔 → BHA 2% → ナイアシンアミド4–5% → セラミド乳液
- 朝:ビタミンC → 軽い保湿 → SPF50+
- 週1–2:毛穴パックや物理スクラブは併用しない(刺激過多)
混合肌(Tゾーンのみ詰まり)
- 夜:洗顔 → BHA 0.5–1%をTゾーンのみ → セラミド → クリームは頬中心に
- 朝:ナイアシンアミド → SPF
ニキビ跡のざらつき+赤み
- 夜:BHA(隔日) → アゼライン酸10–15% → セラミド
- 朝:ビタミンC → ナイアシンアミド → SPF
6. 期待できる変化と目安
- 触り心地(ざらつき低減):1–2週間
- 角栓の目立ち:2–4週間
- 小さな白ニキビ:継続で頻度低下(個人差あり)
※悪化・痛みを伴う炎症性ニキビは医療機関での治療を優先。
7. よくある質問(サクッと)
Q. 乾燥する/皮むけする
A. 頻度を下げ、濡れた肌に塗らない。直後にセラミド+パンテノールを厚めに。
Q. 朝は使っていい?
A. 使えるが、SPFは必須。日中刺激を感じるなら夜へ移行。
Q. 妊娠/授乳中は?
A. 一般に外用BHAは低濃度であれば問題が少ないとされるが、不安があれば医師に相談。
Q. ビタミンCと一緒でOK?
A. 低〜中濃度なら同時OKな製品が多い。刺激を感じる日は時間を分ける。
8. 購入時チェックリスト
- Salicylic Acidの表示と濃度(%)
- アルコール・香料の強さ(敏感肌は低刺激処方を)
- 併用しやすいナイアシンアミド/セラミドを含むラインの有無
- パッド製品は酸度・素材の摩擦感を確認(こすらない前提)
9. うまくいかない時の見直し
- 刺激が続く:濃度を0.5–1%へ/週1–2へ/保湿を増やす
- 効果が薄い:最低4週間は継続。Tゾーンの点在塗り→薄い面塗りに変更
- 詰まりが再発:クレンジングの見直し(油性→乳化を丁寧に)、枕カバー頻繁交換
まとめ
サリチル酸(BHA)は毛穴内部まで届く角質ケアの定番。0.5–2%を低頻度から始め、水分→セラミドで守りを厚く。ナイアシンアミドやアゼライン酸との穏やかな併用で、詰まり・ざらつき・テカリを着実にコントロールできます。

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